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    nobodynobody

      今日の出来事を日記に書きながら、自分の心の奥を覗き込むような気持ちになっています。今朝、学校へ向かう電車の中で、偶然彼と同じ車両に乗り合わせました。彼は友達と一緒にいて、笑いながら話していたのですが、その笑い声が耳に届くたびに、私の胸の奥が小さく波立つのを感じました。私はただ窓の外を見ているふりをしながら、実際にはずっと彼の姿を追っていたのです。けれど、もちろん彼にそんな気配は伝わっていないはずで、私だけがひとり、心の中で彼の存在に振り回されていました。

      授業が終わり、放課後に部活へ行く前、廊下ですれ違った瞬間、彼がふいに「お疲れ」と声をかけてくれました。そのたった一言が、私には大きな贈り物のように思えました。返した「ありがとう」の声は、きっと震えていたに違いありません。彼にとっては何気ない挨拶だったかもしれないのに、私はその一瞬を繰り返し思い出しては、心の中で色んな解釈をしてしまいます。「ただの友達として? それとも少しでも気にしてくれてる?」なんて、勝手に期待して、そして自分にブレーキをかける。その繰り返しです。

      帰り道、友達とカフェに寄ったのですが、会話の途中でふと窓の外を見つめてしまう自分がいました。心ここにあらずという感じで、頭の中はずっと彼のことばかり。こんなにも誰かに気持ちを占められてしまうのは初めてで、少し怖い気持ちもあります。でも同時に、胸の奥からじんわり広がっていく温かさが、私にとっては新鮮で心地よいのです。

      恋は、特別なイベントや大きな出来事だけで成り立つものじゃないのだと思います。日常の何気ない瞬間に、相手の一言や視線や笑顔に触れて、世界の色が少しずつ変わっていく。その積み重ねが、私の心をこんなにも動かしているのでしょう。まだ「好き」とは言えないし、言う勇気もないけれど、この気持ちは確かに私の中で育っています。

      帰宅して机に向かっても、ノートに書かれる文字はどこか浮ついていて、集中できません。音楽を聴いても、歌詞の一つ一つが彼のことと重なってしまう。恋って、こんなにも不思議で残酷で、同時に愛おしいものなのかもしれません。いつか彼に伝えられる日が来るのかどうかは分からない。でも、今日の「お疲れ」という言葉を、私はきっとずっと忘れない。こんなに心がざわついている自分を、少しだけ誇らしく思っています。

      ――これが、私の「恋が始まる音」を聞いた一日の記録です。

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